介助犬ってなに?
介助犬には、身体の不自由な方のサポートをする役割があります。
「目の不自由な方をサポートする盲導犬」や、「耳の不自由な方をサポートする聴導犬」の仲間です。
これらの犬のことをまとめて「補助犬」といいます。
家庭で飼われているペットとは違い、「身体障害者補助犬法」により、公共施設、公共交通機関、飲食店、病院、ホテルなどでも自由に同伴できると決められています。
介助犬は身体障害者手帳を持っていて、自立と社会参加を目指している18歳~65歳の方に無償で貸与されます。
2021年10月の厚生労働省の調査では、現在全国で57頭の介助犬が活躍していることが分かっています。 目の不自由な方をサポートする盲導犬が861頭いるのと比べると、介助犬はまだまだ少ないのが現状です。
出典:【身体障害者補助犬実働頭数(都道府県別)】
介助犬はなにができるの?
介助犬は以下のようなサポートを行うことができます。
- 鍵や小銭、カードなど落とした物を拾う
- ペットボトル、車椅子など指示した物を持ってくる
- 電話を持ってくる、家族を呼ぶ、緊急ボタンを押すなど緊急連絡手段を確保する
- ドアを開け閉めする
- 衣服の着脱を補助する
- 車いすを引っ張る
- 起立、歩行を介助する
- 電気やエレベータなどのスイッチ操作をする
- 車いすやベッドへの移乗の介助をする
- 薬の袋を開ける など
すべての介助犬がすべての作業が行えるわけではなく、使用者の生活や身体の状態を考慮し、必要に応じた作業内容を訓練しています。
街で介助犬を見かけたら?
介助犬の着用しているケープには「介助犬」と表示されています。
この表示を付けているときは、仕事中であるという意味です。
そのため、可愛いからといって声をかけたり、触ったり、おやつをあげたりせず、温かく見守ってくださいね。
日本では欧米に比べ、介助犬の数が少なく認知度が低いため、レストランなどで入店を断られたり、苦情の原因になったりすることもあります。
もし使用者が困っていることがあれば、「何かお手伝いしましょうか?」などと積極的に声をかけてみてください。