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頼れるパートナー!身体障害者の生活を支える介助犬について解説

2022/04/01 コラム

介助犬は、身体の不自由な方の手となり足となり、日常生活のお手伝いをする犬のことです。 それだけではなく、使用者の良きパートナーとして、生活に生きがいや喜びを与えてくれる存在でもあります。 ここではそんな介助犬をもっと知っていただくために、詳しく解説していきます。

介助犬ってなに?

介助犬には、身体の不自由な方のサポートをする役割があります。 「目の不自由な方をサポートする盲導犬」や、「耳の不自由な方をサポートする聴導犬」の仲間です。
これらの犬のことをまとめて「補助犬」といいます。

家庭で飼われているペットとは違い、「身体障害者補助犬法」により、公共施設、公共交通機関、飲食店、病院、ホテルなどでも自由に同伴できると決められています。

介助犬は身体障害者手帳を持っていて、自立と社会参加を目指している18歳~65歳の方に無償で貸与されます。

2021年10月の厚生労働省の調査では、現在全国で57頭の介助犬が活躍していることが分かっています。 目の不自由な方をサポートする盲導犬が861頭いるのと比べると、介助犬はまだまだ少ないのが現状です。

出典:【身体障害者補助犬実働頭数(都道府県別)】

介助犬はなにができるの?

介助犬は以下のようなサポートを行うことができます。

  • 鍵や小銭、カードなど落とした物を拾う
  • ペットボトル、車椅子など指示した物を持ってくる
  • 電話を持ってくる、家族を呼ぶ、緊急ボタンを押すなど緊急連絡手段を確保する
  • ドアを開け閉めする
  • 衣服の着脱を補助する
  • 車いすを引っ張る
  • 起立、歩行を介助する
  • 電気やエレベータなどのスイッチ操作をする
  • 車いすやベッドへの移乗の介助をする
  • 薬の袋を開ける など

すべての介助犬がすべての作業が行えるわけではなく、使用者の生活や身体の状態を考慮し、必要に応じた作業内容を訓練しています。

街で介助犬を見かけたら?

介助犬の着用しているケープには「介助犬」と表示されています。
この表示を付けているときは、仕事中であるという意味です。
そのため、可愛いからといって声をかけたり、触ったり、おやつをあげたりせず、温かく見守ってくださいね。

日本では欧米に比べ、介助犬の数が少なく認知度が低いため、レストランなどで入店を断られたり、苦情の原因になったりすることもあります。
もし使用者が困っていることがあれば、「何かお手伝いしましょうか?」などと積極的に声をかけてみてください。